画像引用元:nordgreen公式サイト
今やファッションウォッチの代名詞とも言える北欧デザインの腕時計。
様々なブランドがミニマルなデザインの腕時計を販売する中、ヨーロッパを中心に評判のNordgreen(ノードグリーン)というブランドが日本でもネットを中心に話題となっています。
今回はそんなノードグリーンがどんなブランドなのかご紹介するとともに、実際に着用した感想についてまとめました。
ノードグリーンってどんなブランド?
2017年にデンマークで誕生したファッションウォッチブランド
Nordgreen(ノードグリーン)はバジリとパスカーのデンマーク人2人によって2017年に設立された比較的新しい腕時計ブランド。
デンマークの首都コペンハーゲンを拠点とし、スカンジナビアスタイルのミニマリズム、シンプルさ、機能性を時計のデザインに取り入れています。
ブランド名の「Nordgreen」とはデンマークでは一般的な名字で、親しみやすさ、北欧らしさの象徴として名付けられました。
同時に、”Nord(北)”は北欧の地を表し、”Green(緑)”は企業活動がサステナブルであること、つまり地球の自然環境保全に力を入れていることを表しています。
ノードグリーンというブランドを知る上で重要になってくるのがデンマークという国です。
デンマークってどんな国?
北欧の国
デンマークがどこにあるか、地図を見てすぐに答えられる日本人は少ないかも知れません。
デンマークはヨーロッパ北部に位置するいわゆる「北欧」の国で、九州と同じほどの面積の土地に約580万人の人々が暮らす小さな国です。
しばしばデンマーク、ノルウェー、スウェーデンを合わせてスカンジナビア3国と呼ばれます。
デザインの国
デンマークは世界中で熱狂的なファンをもつ家具やプロダクトを生み出すデザイン大国で、アルネ・ヤコブセン、ハンス・ウェグナー、カイ・ボイスンなど、北欧デザインの象徴ともいえる有名デザイナーの多くがデンマーク生まれです。
ソファーのアイラーセン、ホーロー鍋のダンスク、食器のロイヤルコペンハーゲン、オーディオのバング&オルフセン、子供用玩具のレゴなど、馴染みのあるブランドもあるのではないでしょうか。
幸せの国
デンマークは世界幸福度ランキングでは常に上位で、2020年版では2位となっています。(ちなみに日本は62位)
幸福度が高い理由として、他の北欧諸国と同様、税金が高いかわりに医療費、出産費、教育費が無料で、高齢者福祉など、社会福祉が充実していること。
また、風力発電やバイオ発電などクリーンエネルギーに力を入れている環境先進国であること。
そして、それらを実現するために根付いたデンマーク人独特の「共生」の精神、つまり、自然や周りの人間の幸せを優先する気持ちそのものが挙げられます。
手頃な価格でシンプルな北欧デザインの腕時計は数多くありますが、社会と環境に対して誠実である腕時計ブランドを見つけることができなかったことが、Nordgreen誕生のきっかけだそうです。
ノードグリーンの特徴
このようなデザインと環境の国、デンマークで生まれた腕時計ブランド、ノードグリーンの特徴について詳しく見ていきましょう。
特徴その1、Jakob Wagnerが手掛ける北欧デザインの腕時計
ノードグリーンの腕時計の特徴の一つは、まず北欧デザインであること。
北欧デザインというワードは最近よく使われていますが、そもそも北欧デザインとは何なのでしょうか?
北欧デザインは北欧で暮らす人々のライフスタイルから生まれたデザイン
北欧デザインとよばれるデザインの特徴として、自然をモチーフにした模様や美しい色合いが多く使用されており、シンプルで機能性に特化していることが挙げられます。
自然と共生する北欧の人たちは必要以上に着飾らず、質素な暮らしを好むため、シンプルで使いやすいデザインが生まれたと言われています。
また、北欧の冬は長く、朝9時にようやく明るくなり、昼15時頃には真っ暗になります。
長く厳しい冬を超えるためには必然的に室内で過ごす時間が長くなるため、その結果、家具、食器、雑貨など、家中の暮らしの道具をより良い機能、デザインに改良していったと言われています。
そのような、流行に左右されず、どんな場所、時でも身に着けられる北欧デザインが特徴のノードグリーンはJakob Wagner(ヤコブ・ワグナー)というデンマークのデザイナーによってデザインされています。
デザイナーのヤコブ・ワグナーってどんな人物?
画像引用元:nordgreen公式サイト
ヤコブ・ワグナーは、20年以上にわたり様々な北欧ブランドを手がけてきた世界を代表するデンマーク人デザイナー。
メディカル、スポーツ、装飾用品、家具、スピーカー、ヘッドホンや消防士用呼吸装置まで多岐にわたる分野のデザインを手がけた経験があります。
彼が携わったブランドはイタリア高級デザイン家具「Cappellini / カッペリーニ」やデンマークの北欧家具「MUUTO / ムート」、オーディオ・ビジュアルブランドの「Bang and Olufsen / バング&オルフセン」など、世界的に有名なブランドばかりです。
また、数々の受賞歴を誇る彼の作品の一つは、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久収蔵品に加えられています。
ノードグリーンはそんな世界的に有名なデンマークの工業デザイナーによってデザインされた「本物の北欧デザイン」の時計です。
ファッションデザイナーが腕時計をデザインしているアパレルブランドはよくありますが、著名な工業デザイナーによる北欧デザインというのは他にはないノードグリーンの特徴です。
特徴その2、3万円以下の手頃な価格帯の腕時計
ノードグリーンの腕時計は2万円から3万円代の価格帯。
彼氏、彼女へのプレゼントから、自身の普段使いとしても買いやすい価格設定も特徴です。
腕時計に使われている素材は、有名なファッションウォッチブランドと比較しても引けをとらない素材を使用しており、高品質な北欧デザインの腕時計としては非常にコストパフォーマンスに優れています。
特徴その3、簡単に付け替え可能なベルトが豊富
ノードグリーンは交換用ベルトが数多くラインナップされており、ベルトを付け替えることで時計の印象をガラッと変えられるのが特徴です。
ベルトを交換できる腕時計ブランドは他にもありますが、ノードグリーンは特にカラーや素材が豊富です。
選べるストラップのカラーと素材は腕時計のモデル、サイズによって異なりますが、レザー、ナイロン、メッシュのメタルストラップから、ヴィーガンレザーやラバー素材のベルトもラインナップされており、コーディネートや季節、シーンに合わせて自分好みのスタイルにカスタマイズできます。
ストラップ自体に「つまみ」がついているので交換のためのピンが不要で、簡単に交換できるのも嬉しいポイントです。
ヴィーガンレザーとは
ヴィーガンレザーとは、皮革を使わず本革の繊維構造を人工的に再現した人工皮革で、フェイクレザーの一種です。
高級ブランドがレザーの使用を廃止するなど、世界中で環境や動物に配慮する意識が高まっており、ヴィーガンレザーを選ぶ人が増えてきています。
ヴィーガンレザーの素材の多くは化学繊維にポリウレタン樹脂を染み込ませたものですが、近年、きのこやサボテン、パイナップルなど自然由来の素材を使った、より本革に近い質感のヴィーガンレザーが開発されています。
ヴィーガンレザーがラインナップに加えられていることからもノードグリーンの持続可能性、サステナブルの姿勢が伺えます。
特徴その4、社会貢献プログラム
画像引用元:nordgreen公式サイト
さらにノードグリーンのユニークな特徴として、腕時計を購入することで慈善事業に寄付ができるという社会貢献プログラムがあります。
公式サイトから慈善事業プログラムのページにアクセスし、腕時計に記載されているシリアルナンバーと、同封されている説明書に記載されている個人番号を入力すると、以下の3つの慈善プログラムの中から寄付したい慈善活動を選ぶことができます。
- 腕時計購入ごとに、中央アフリカ共和国の1人に2ヶ月間の安全な水を供給できる
- 腕時計購入ごとに、インドの1人の子供に2ヶ月間の教育を与える
- 腕時計購入ごとに、南米にある50平方メートルの広さの熱帯雨林を保護する
寄付金は腕時計の購入金額の一部から支払われるため、ユーザーはノードグリーンの腕時計を購入するだけで慈善活動を行うことができ、結果は公式サイトを通して知ることができます。
「デンマークが環境先進国であり、高福祉社会の制度を実現している国だからこそ、世界中にその環境を届けたい」
そんな想いが詰まったこのプロジェクトは、自然や周りの人と共生するデンマーク人の精神をよく表しており、ノードグリーンが単なるファッション腕時計ブランドではないことを認識させてくれます。
お気に入りの腕時計を身につけるという自分の幸せが、誰かの幸せ、自然の幸せにもなると思うと何だか壮大で嬉しい気持ちになりませんか?
ノードグリーンの商品ラインナップ
ノードグリーンには2020年4月現在、4つのモデルがあります。
Philosopher(フィロソファ)
画像引用元:nordgreen公式サイト
日本語で哲学者を意味するPhilosopherは全体的にスッキリとした中に、日付表示のワンポイントや、アシンメトリーな秒針がアクセントになったデザイン。
画像引用元:nordgreen公式サイト
文字盤のケースは底面が広く、ガラス面に向かうに連れて徐々に狭くなる円錐の形状をしており、アワーマークの面が隆起した文字盤など、随所にこだわりが感じられます。
画像引用元:nordgreen公式サイト
シンプルで上品な3針時計なので、ビジネスやフォーマルシーンでは黒のレザー(またはヴィーガン)のストラップ、休日はグリーンやネイビーのナイロンストラップでカジュアルに利用できます。
サイズは36mmと40mmの2サイズ展開で、文字盤のカラーはホワイト、ケースのカラーはシルバー、ローズゴールド、ゴールド、ガンメタルの4色展開。
価格は21,000円〜23,000円です。
Native(ネイティブ)
画像引用元:nordgreen公式サイト
Nativeはノードグリーンの中で最もクラシックなデザイン。
コペンハーゲンの人々が質の高いライフスタイルを送るために重要としている「バランス」。
そしてデンマーク人特有の「hygge(ヒュッゲ)」と呼ばれる家族や親しい友人と充実した時間を過ごすことで得られる、暖かく、居心地が良いと思える感情を意識してデザインされています。
画像引用元:nordgreen公式サイト
そんなNativeはシンプルな文字盤と、ドーム型のガラス面、全体的に角の取れた丸みのあるデザインが特徴です。
サイズは36mmと40mmに、ノードグリーンでは一番小さいサイズとなる32mmの「Native Lille」が加わった3サイズ展開です。
ちなみにLille(リル)とはデンマーク語で小さいという意味。
画像引用元:nordgreen公式サイト
文字盤のカラーはホワイト、ブラック、ネイビーの3色展開で、ケースのカラーはシルバー、ローズゴールド、ゴールド、ガンメタルの4色展開。
価格は19,000円〜21,000円です。
Infinity(インフィニティー)
画像引用元:nordgreen公式サイト
Infinityは自然からインスピレーションを得てデザインされています。
特徴は円錐形のケースに、なめらかにカーブした文字盤とアワーマーク。
そして、ラグ(時計とベルトをつなぐ部分)がないこと。
ラグを除くことで文字盤の綺麗な円形が強調されており、スタイリッシュなルックスに仕上がっています。
画像引用元:nordgreen公式サイト
サイズは32mmと40mmの2サイズ展開で、文字盤のカラーはホワイト、ケースのカラーはシルバー、ローズゴールド、ゴールドの3色展開。
価格は21,000円〜22,000円です。
Pioneer(パイオニア)
画像引用元:nordgreen公式サイト
2019年10月に発売されたクロノグラフ機能を持つ新モデルPioneer。
風防になめらかなドーム型のサファイヤクリスタルガラスを採用し、上品なデザインのクロノグラフが特徴です。
デンマークが持続可能性の先駆者であることと、それを可能にする技術力に敬意を表し、Pioneerはデンマークの風景を基にデザインされています。
文字盤の余白はクリーンな環境を、ストップウォッチのクロノ秒針の先端の赤いチップは風力発電が盛んなデンマークの風車からインスピレーションを得ています。
画像引用元:nordgreen公式サイト
サイズは42mmで基本的には男性向けのサイズになります。
文字盤のカラーはホワイト、ブラック、ネイビーの3色展開でケースカラーはシルバー、ガンメタル、ローズゴールドの3色展開となっています。
価格は28,000円〜30,000円です
画像引用元:nordgreen公式サイト
北欧デザインのシンプルさとクロノグラフのカッコよさが合わさった今注目の腕時計です。
着用してみた感想
実際にノードグリーンの腕時計を公式サイトから注文してみました。
パッケージは適正に管理された森林から産出した木材を使用して作られたことを示すFSC認定の紙を使用し、フェルト部分は再生プラスチックで作られており、ブランドの一貫した環境への配慮を感じることができます。
注文したのは、Nativeの32mm Lille。
Nativeは一番クラシックなデザインのモデルです。
文字盤は白でフレームカラーはローズゴールド、ストラップはピンクレザーにしました。
実際に手にとった第一印象は「繊細で優しい」。
風防は丸みを帯びたドーム型のガラス、ケースもなめらかな曲線で、全体的に角が取れた優しい雰囲気に仕上がっていて、気持ちのいい肌触りです。
文字盤のデザインは必要最低限の情報だけを残したミニマルなデザイン。
ロゴのフォントサイズが小さいこともあって繊細な印象を与えてくれます。
また、インデックスの「分」を示すマークは透明になっています。
その理由は「コペンハーゲンの人は分を数えない」からだそう。
時間に縛られない生き方が素敵です。
取り除くのではなく、透明のマークにしているところに、こだわりが感じられます。
角度によって見え隠れしますが、文字盤を正面から見ると光の陰影でちゃんと視認できるので、時間に厳しい日本人にも安心です。
女性らしいピンクのレザーストラップは春の季節にぴったりなカラーで、少し起毛がかったようなサラサラとした肌触り。
Nativeは丸みのあるシンプルで上品なデザインなのでどの年代の女性でも合わせやすいと思います。
その分男性には好みが分かれるかもしれませんが、Nativeは男性も使いやすいように文字盤のカラーがホワイトの他にブラック、ネイビーの3色展開で、ケースのカラーもシルバー、ローズゴールド、ゴールド、ガンメタルの4色展開となっています。
ブラックの文字盤にガンメタルのフレーム、グリーンのナイロンストラップを合わせればミリタリーテイストな雰囲気になり、男性も使いやすいルックスになります。
ブラックのラバーストラップでオールブラックにしてもかっこいいと思います。
画像引用元:nordgreen公式サイト
ノードグリーンはどこで買える?
ノードグリーンは2020年4月現在、Amazon、公式サイトで購入できます。
Amazonでの販売元はノードグリーンで、並行輸入品ではないので偽物の心配がなく、日本国内のAmazon配送センターから配送されるので、すぐに手元に届くのがメリット。
一方、公式サイトで購入すると、コペンハーゲンからFedExで送られてきます。
到着まで数日かかりますが、公式サイトではディスカウントクーポンが使用できるので、Amazonで購入するよりもお得に購入できます。
公式サイトで使えるクーポン
公式サイトで使えるクーポンは公式サイトの以下のページから確認することができます。
https://nordgreen.jp/pages/coupon-discounts#all-codes
また、初めて公式サイトで購入する場合は、メルマガに登録することで初回購入用の10%OFFクーポンがもらえます。
メルマガは公式サイト下部から登録できます。
https://nordgreen.jp/
基本的に公式サイトに掲示されているクーポンは10%OFFのクーポンですが、クーポンコードの入力欄にTENTOと入力すると15%OFFのディスカウントを受けることができます。
15%OFFクーポンコード:TENTO
ちょっとでもお得に購入したいという人は利用してみてください。
まとめ:ノードグリーンの腕時計はデンマーク、コペンハーゲンそのもの
ノードグリーンは世界的に有名なデンマークの工業デザイナー、ヤコブ・ワグナーがチーフデザイナーを務める北欧デザインの腕時計ブランド。
ミニマルで上品なデザインと、豊富なベルトの組み合わせで、身につける場所を選ばず、年齢、性別を問わず誰でも使いやすい腕時計となっています。
単にシンプルなデザインの腕時計ブランドは数多くありますが、ノードグリーンは腕時計を通してサステナブルなデンマークという国を表現し、また、社会貢献プログラムを通してデンマーク人の共生の精神を世界に伝えている点で他の腕時計ブランドとは大きく異なります。
そのような、環境や自分以外の人の幸せを思うブランドの真摯な姿勢もまた、ヨーロッパを中心に世界中から高く評価されている理由の一つであると言えるでしょう。
まさにノードグリーンはデンマーク、コペンハーゲンの環境とそこに住む人々の思想が反映された腕時計。
是非、皆さんもノードグリーンの腕時計を身に着けて、デンマークの「根っこ」に触れてみてください。
きっとお気に入りの腕時計を着用する以上の幸せを感じることができると思います。